ゴルフメッキ工房 ブログ
アルファメックによるゴルフメッキ工房ブログです。
ゴルフメッキ工房では、オリジナルゴルフヘッドの製作を主な業務として営業しています。
カスタムヘッド製作やゴルフのことなどを現場から発信していきます。
ウェッジ交換は75ラウンドが目安!?
近ごろ私の Instagram タイムラインには、タイトリストが打ち出す「ウェッジは75ラウンドで交換が目安」という広告が頻繁に流れてきます。最新モデル SM10 は溝の耐久性が従来品の約2倍と謳われ、買い替えを勧める内容ですが、公開されているデータは私たちゴルファーにとっても、クラブを再生する立場のアルファメックにとっても示唆に富んでいます。
1 なぜ“75ラウンド”なのか?
タイトリストは実際にゴルファーが使い込んだウェッジを回収し、ロボットで同一条件テストを行っています。その結果、およそ75ラウンド前後でスピン量が新品比▲1,000〜2,000 rpm 減少し、球は高く上がって止まりにくくなることが明確に記載されています。ゴルフクラブに携わる者としても大変勉強になりました。
では、75ラウンドとは何発分のショットを意味するのでしょうか。
試算の手順 | おおよその数字 | 補足 |
---|---|---|
1ラウンドでのウェッジ使用数 | 20 〜 30発 | フルショット、アプローチ、バンカーを合算 |
75ラウンドの合計 | 約1,500 〜 2,250発 | コース内での実打数 |
練習場・アプローチ練習での摩耗換算 | +同程度 | 硬いレンジボールは摩耗を加速 |
総ショット数 | 約3,000 〜 4,000発 | ここが溝の性能低下ライン |
ワンポイント バンカーショット1回は、通常ライ数回分の摩耗に相当します。バンカー練習が多い方は、より早い点検が必要です。
2 ゴルファー別・交換サイクル目安(カ月)
ゴルファー層 | 主なプレー/練習量 | 推奨交換時期 |
ツアープロ | 週1試合+毎日短いゲーム練習 | 1 〜 3か月 |
契約・競技プロ | 年60 〜 80ラウンド | 3 〜 6か月 |
トップアマ (ハンデ0付近) | 年40 〜 60ラウンド | 6 〜 9か月 |
一般シングル (ハンデ10前後) | 月2 〜 3ラウンド | 12 〜 18か月 |
アベレージゴルファー | 月1ラウンド以下 | 18 〜 24か月 |
上表はあくまで目安。ショット総数や**練習方法(バンカー・レンジボール)**で前後します。
3 限界を見極めるセルフチェック
- 球がいつもより高く上がり、グリーンで転がる
- アプローチで「カツッ」と弾く感触が強い
- 溝を指でなぞるとエッジが丸く感じる
- フェース面を光に当てると艶が出てツルッとしている
ひとつでも当てはまれば摩耗サイン。スピン計測器がなくても感覚と目視でおおよその判断が可能です。
4 リペアという選択肢 ─ アルファメックの提案
4‑1 リペアで再生できる条件
- フェースにメッキが残り、鉄素地が露出していない
- フェース面やソールの変形や深い打痕がない
上記を満たせば、溝やフェース面の粗さを再生し、スピン性能を取り戻せる可能性が高いです。
4‑2 当社のリペア工程
- メッキ剥離と研磨加工 – 傷ついたメッキ被膜と汚れを完全除去
- 再メッキ – クロム、ボロン、ブラックボロン、ハードブラック、銅燻し、ノーメッキなど
- フェースブラスト – ミクロン単位の凹凸を再付与
- 質量微調整 – 番手間のバランス調整、ズレを±1g単位で (オプション)
- 石打直し・有償研磨 – ソールやリーディングエッジの鉄素地の深い傷を再生(オプション)
1本でも100本でも同じ単価で、職人の技術を提供し、慣れた重さ・形状を維持しながらスピンを復活させます。
5 まとめ ─ 次の一歩
- 75ラウンド=約3,000〜4,000発 が交換ラインの目安
- 使用頻度が高いSW/LWほどサイクルは短い
- フェース摩耗のサインを感じたら、買い替え前にリペア診断を
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