地クラブの方向性

地クラブが今脚光を浴び始めています。元々は、大手メーカーが日本国内でゴルフクラブ製造を行っていた時代、下請け企業として鍛造、研磨、メッキ、色入れ、シャフト、グリップ、スリーブ、組立とあらゆる工程が分業されており、その中で特に研磨工程を担当していた企業が自社ブランドを立ち上げ、創意と工夫を持ち独創的で機能美に富んだクラブを製造販売されています。我々もメッキメーカーとして、非常にたくさんの数量をやらせて頂いており、お付き合いする企業数も多いのでそれぞれ人の仕事、特に特定の職人の仕事であることが分かる場面も多々ありやらせて頂いていて面白いなと思います。

地クラブの魅力

私自身の話になりますが、ゴルフを始めて7年半が経ちました。非常に下手くそな自分を変えたくて、2年前からウェッジの練習を毎朝パターマットで行うようにしました。その過程で、試打クラブとして置いてある無数の地クラブを打ち比べるようになり、鍛造の違い、研磨の違い、メッキの違い、この3つが打感を大きく変えていることを知りました。

極端な話、同じ番手で同じ打ち方をしても出球が全く異なり、スピン量も変わるのです。

ゴルフ好きなお客様が事務所を訪れる際に、お使いのウェッジについてご意見頂戴するたびに、その人その人それぞれが抱くウェッジへの愛情こもったお話が、その違いを感じられるまでは眉唾モノだったのが、今では多くの事柄に共感を持てるようになったのです。

私が大好きな漫才師、ミルクボーイさんのネタで、コーンフレークは生産者さんの顔が見えてこないというネタがあるのですが、地クラブは生産者さんに会いに行くことが出来るので、顔が見えるのです。アルファメックも生産者の顔が見れるので是非遊びに来てください。

フィッティングありき

地クラブの販売方法としては、量販店で買えるメーカー品もありますが、一部の小型ショップや工房でしか手に入らない場合もあり、属人的なやり方が取られているケースが多いです。これは逆に、購入する際自分に合ったシャフト・グリップを組み付けて、バランスまでトータルでフィッティングして購入できるということの裏返しでもあります。

量販店に行けば、一般的なセッティングで既に組んであるクラブが沢山並んでいて、購入すればそのままラウンドに行くことだって可能です。ただ、リシャフトを考えた場合、今射してあるシャフトは外すことになりますし、新しく取り寄せることもあるためなかなか直ぐに手に入らないということが起こってしまいます。

ゴルフクラブをフィッティング無しで購入している方で、ゴルフは好きだがクラブがしっくりこなくて実力を発揮できていないかもしれないと思っている人がいるならば、ドライバーでもウェッジでもいいので1本だけしっかりフィッティングして自分なりの気持ちいいところを見つけてもらいたいです。

その懸け橋になるのが、地クラブのウェッジだと私は思います。

十人十色で細分化されていく要望

大手メーカーが出来ることは、莫大な開発費を投入して万人ウケするクラブデザインを行うことです。

一方で地クラブは、尖っていればいるほど特定のプレイヤーに愛される可能性を秘めています。極端な話、一人のトッププロのためだけに作られたウェッジを販売することでもいいと思います。そのプロに憧れ、プレイスタイルを真似し、近寄りたいと思う人も多いからです。

あらゆる要望に応えなくていい地クラブのスタンスが、熱狂的なファンを生み出すのではないでしょうか。

クラブに合わせて振るのではなく、振りに合わせてクラブを作る時代

バブル期の大量生産から、ゴルファー人口減少の少量多品種生産時代へと移行し、少ない需要の中で生き残る術を見つけた日本のものづくり集団は、コロナ禍でゴルフを向いてくれた新規プレイヤーたちの心をガッチリ掴むことに注力していくべきと思います。

メーカーとアマチュアゴルファーはもう少し距離を縮めるべきですし、自分の身体能力に合わせた用具選びが当たり前になるように、身近な場所にフィッティングスタジオのあるショップや練習場が活気をもって営業してくださるようになれば、もっと今からゴルフを始める方や、初心者から中級・上級者へ移行しようとしている方が海外ブランドではなく国内ブランドを購入してくれるようになるのではと思うのです。

きっと2022年は明るいはずです。

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