ゴルフメッキ工房 ブログ

アルファメックによるゴルフメッキ工房ブログです。
ゴルフメッキ工房では、オリジナルゴルフヘッドの製作を主な業務として営業しています。
カスタムヘッド製作やゴルフのことなどを現場から発信していきます。

にせもの

かなり前になりますが、ある問い合わせが弊社の中で波紋を広げました。

「アルファメックでノーメッキにしたウェッジが錆びないんですが、メッキを剥がさずに出荷していませんか?」

仮にノーメッキ仕様にすると言いながら、メッキ剥離をしていないということであれば大問題ですが、受注時にノーメッキ仕様で現品票を作成して社内を回した上で出荷前に確認している場合、まず見て分からないはずがないというのが全員の意見でした。

もしかすると、油が付着していて防錆効果を持っていることがあるので、お湯に漬けたり、洗剤で洗って濡れたまま放置して貰えば油膜が落ちて自然と錆が発生しますと回答して反応を待ちました。

「やってみましたが、全くダメです。錆びてくれません。」

もはや、錆びないことは良いことじゃないかと職業柄思ってしまうのですが、そうおっしゃるので何か気が付いていない問題があるのではないかと考え、しばらくしてある結論に至りました。

もしかして、ステンレス製じゃ・・・?

そこで、もし手元に磁石があれば引っ付くかどうか確認してもらえますか?とお尋ねすると、引っ付かないという答えが返ってきました。

その時点で、非常に残念なことをお伝えしなければなりませんでした。

残念ながらそのタイトリスト製のウェッジは偽物です。

軟鉄は磁石にくっつきますが、ステンレスはくっつかないのです。その事を告げると、新たな事実が浮かび上がって来ました。

「このウェッジ、ネットオークションで『アルファメックにてノーメッキ仕様に変更した』と書かれていたので買ったんですけど。」

不幸の連鎖でした。

まあこんな風に、たまに分かりやすい偽物が紛れているケースがあるのですが、最近の傾向としては巧妙化していて、工程もほぼ同じ、材料も同じ、でも何かが本物と違うというような精巧な偽物が出回っている様です。

3Dスキャンで本物そのままに!でも・・・。

3Dプリンタと対をなす3Dスキャンを使えば、本物と全く同じ形をトレースすることが出来ます。しかしながら、ゴルフクラブの製造工程を考えると、研磨で削って本来の形に仕上げていくため、3Dスキャンしたものを研磨して仕上げたものは小さくなるそうです。メーカーの方に聞きました。

そこからさらに進化した令和5年最新版の偽物は、大きめに作って分かりにくいのですが、研磨目の入り方がプロと違うという、筆跡判断のようなことを本気出して見破ると仰っているのです。

確かに、この業界に長くいるとあらゆるメーカーの研磨を見ていますが、セオリーはありますが、それぞれ違うのでもしかしたらソールだけ見てこれはどこの研磨であるかの利き研磨が出来るかもしれません。

皆さんも、ネットオークションなどで中古クラブを買う際はある程度リスクを考えて利用されたほうが良いかなと思います。出品者の方に、磁石がくっついている写真を載せてくださいと言うのも一つの手です。