ゴルフメッキ工房 ブログ

アルファメックによるゴルフメッキ工房ブログです。
ゴルフメッキ工房では、オリジナルゴルフヘッドの製作を主な業務として営業しています。
カスタムヘッド製作やゴルフのことなどを現場から発信していきます。

転がりの良いパター

パッティングをする際に上級者の口から出てくる「今のパットは転がりが良い」という発言の裏に隠されたメカニズムとパターの関係性について考察してみたいと思います。

転がりが良いとは

転がりが良いという表現は、言い換えるならば綺麗にゴルフボールが縦回転している状態のことを指すと考えられます。カップにボールが入りさえすればなんでも嬉しいので、たまたま打った球が”転がりの良い”状態でカップに吸い込まれて行った時「え?そうなの?」と思うぐらいで、それが結果にどう結びついているかモヤっとすることはありませんか。

この写真はボールが進行方向に対して綺麗な縦回転をした場合に進む距離をスケールで計測したものです。一番左の写真はレンズの仕様で少し手前にあるように見えますが、中心は20cmのところに置いてあります。

もし、ボールが進行方向に対してナナメ回転を掛けられた状態で進むとすれば、1回転で進む距離は縮まります。この場合、球を左に1個分ずらしてみましたが、約3センチ届かなくなりました。当たり前ですが任意の2点を結ぶ最短距離は直線になるので、少しでも曲線になれば距離は長くなります。

転がりの良いと得すること

上記のことから分かるように、転がりが良いとボールの回転数が距離に対して最小になっていくため、様々な良い作用がもたらされます。

ショートしにくい

同じ力加減で打った時に転がりが良いと進む距離が伸びるので、ショートしにくくなります。

別の見方をすると、最小限度の力で届かせることが出来るので、エラーショットが減ります。

曲がりにくい

綺麗な縦回転のボールは芝の目や傾斜の影響を受けづらくなるので、ボールの曲がり幅が抑えられることに繋がります。

2パット目に自信が持てる

仮に外してしまったとしても、転がりの良い球を打った結果曲がって外してしまったということから、原因がグリーンの傾斜と芝目に限定して考えることが出来ます。もしスクエアにパット出来ていなかったことでヨレヨレのボールを打ってしまい、それが原因で傾斜や芝目の影響を受け過ぎていたら2パット目を外してしまう可能性が高まります。

道具であるパターに出来ること

パターで綺麗な縦回転のボールを打つためには、イントゥインにパターヘッドを動かすことと、芯で捉えることが求められます。

逆に言えば、どんな形のパターであっても自分がイントゥインにパターヘッドを動かせて、芯で捉えやすければ1万円だろうが100万円だろうが良いと思います。

メッキ屋としてお手伝い出来ることは、信頼出来る顔のパターヘッドに仕上げることです。

まず手に取って「このパターは(メッキは)入りそうだ!」と愛着を持っていただくこと。

そのうえで、再現性の高いパッティングが出来る様にけいこを積んでいただくこと。

毎回グリーンの上でパターを見るたびに心を落ちつかせられる外観を、メッキで作り上げられたらと思います。ですので、我々は沢山のラインナップを用意し、ご注文をお待ちしております。