キャディと放送作家

先日ゴルフを始めて間もない友人とラウンドした際に、キャディの真似事をやらせてもらいました。専門知識もなく、ゴルフのセオリーの何たるかを知らない自分がやること自体おこがましいのですが、遊び感覚でクラブ選択とアドレスの修正だけを指示してみたところ、スコアが著しく飛躍して、本人も喜んでいるし、自分も確かな手ごたえを感じ、ゴルフの新しい側面を見つけられた非常に有意義な一日になりました。

タイトルに放送作家と書いたのですが、キャディと放送作家の役割は非常に似ているなと感じたのです。

私は非常にお笑いが好きで、色々な芸人のラジオを聴くに当たって「放送作家」という存在がお笑い芸人にとって非常に重要なものだということを知るようになり、一蓮托生と言われるほど密接なポジションで笑いを作り上げているということを知りました。

お笑い芸人は舞台に上がってネタを披露するだけでなく、イベントの司会として場を盛り上げたり、複数のお笑いグループが絡んでゲームをやっているところを見せるコーナーのようなことを行ったり、YouTubeチャンネルで企画を立てて撮影したりと様々なことをやるのですが、そのお笑い芸人たちだけでやっている場合もあれば、そこに放送作家が大きく介入していることも多々あります。漫才のネタをそのまま書く場合もあるようです。

彼ら彼女らがシナリオを描き、それに乗っかる形で笑いを最大化する、演じ切る能力もお笑い芸人としての実力であるとも言えるので、コント番組だけでなく役者として成功する方がいるのも納得できます。

キャディと放送作家の共通点はここだ

ゴルフが上手な人、スコアをまとめられる人はショットの凄さや、メンタルの強さだけでなく、コースマネジメントの巧みさに優れた人だというのは当然のことですが、アベレージゴルファーにとってのゴルフはまず練習が足りていないので、ショットの出来不出来があって、それに対する一喜一憂から、コースマネジメントまで頭が回りません。

お笑い芸人は舞台に上がり、自分たちが考えたネタを、稽古した通りに披露するだけでなく、場の雰囲気に合わせて間合いを変えることや、アドリブを入れることなどを行って客席からの笑いを最大化することが仕事です。ネタ作りを自分たち主体で行うにしても、客観的な視点を放送作家が持ち込んだネタは、あれもこれもしなければいけない芸人にとって、非常に大きな助けとなるのです。

「あのネタは非常にパンチ力があって客受けがいいんですが、客席がまだ暖まっていない時に出して不発に終わるとダメなので、先にやや受けでいいんで別のネタを二つぐらい入れましょうか。そうしたら生きて来るんで。」とネタの構成を変えていくだけで、経験値不足を補ってくれることも出来ます。

キャディが、ただ単純に「ここは5番アイアンで真っすぐ打って行きましょう」とアイアンを渡すだけでは、前のホールでミスショットをしていたり、ライが悪い状況で同じ失敗を繰り返すかもしれないというプレイヤーのメンタル不調をケアすることが出来ないので、結果に結びつきません。なので、「そこはライが悪いので敢えて7番アイアンで刻んで、残り50ヤードのアプローチで勝負をかけましょう!」と言ってやった方が上手く行く可能性が高くなりますよね。

常に冷静になれるか

私たちはプロではないので、専属キャディがついてラウンド出来るわけではないので、結局自分自身がコースマネジメントをやっていくしかないのです。

私が知っているシングルハンディの方は、ラウンド中異常なほど独り言をつぶやいています。同伴者の私にも話しかけてきます。キャディがついていればその方に対しても異常なほど距離やラインの確認などを行います。

恐らくは、自分を客観視することをかなり重視されているのだと考えられます。

独り言をしゃべったりすることは少し躊躇われますが、そこまでの没入感を持ってすればスタイルになるので、ある意味世界観があってカッコよくも見えます。もちろん結果にも繋がります。

スポーツもお笑いも熱くなるものですが、冷めた目で見ることが出来るかどうかが勝利へ繋がるのだなと改めて思わせられました。

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