METALFACTORY J2をリペア加工

今回ご紹介するリペア加工は、METALFACTORY社のJ2というアイアンヘッドです。軟鉄鍛造のキャビティタイプで、メッキ仕上げはダブルニッケルとされておりました。

https://www.metal-factory.jp/products/j2/

ダブルニッケルメッキについて解説

ダブルニッケルメッキとは、その名の通りニッケルメッキが二層付けされている仕上げの事を指します。ダブルニッケルメッキの狙いは、メッキ業界としては耐食性を持たせることが挙げられます。同じ種類のニッケルメッキを二層付けているのではなくて、半光沢ニッケルメッキの上に光沢ニッケルメッキを処理しています。

半光沢ニッケルメッキは、光沢が弱く外観が少し鈍いものの、耐食性が良く、素材を錆から護ってくれます。

一方で光沢ニッケルメッキは、光沢が強く、メッキ後の研磨が不要なほどピカピカに光り輝きます。しかし、光沢剤と呼ばれる硫黄成分が耐食性を落とすため、半光沢ニッケルよりも耐食性に劣ります。

普通に考えると、光沢ニッケルメッキが上にあると直ぐに錆びてしまう様に思えてしまいますが、光沢ニッケルメッキが先に選択的に錆び始めることで、下地の半光沢ニッケルメッキと、母材の軟鉄が錆びるまでの猶予期間を延ばす働きがあります。

ホワイトクロムについて

今回お客様からご指定があったホワイトクロムとは、このダブルニッケルメッキの上にクロムメッキを処理したあと、サンドブラスト処理で表面を曇らせ、ギラツキを抑えショットに集中しやすい仕上がりにしたもので、最近引き合いが多い処理になります。

クロムと言えば湿式メッキの中で一番硬度が高く、ニッケルの約2倍以上の硬度を誇ります。そのためキズに強いのでタフな使用にも耐えてくれます。また、クロムという金属は一瞬にして強固で緻密な酸化被膜を形成する金属ですので、錆びたり変色することがありません。ですので、外観が変化することがありません。

一方、ダブルニッケルメッキに使用されているニッケルは、時間が経過するごとに酸化被膜が成長し続ける金属ですので、変色し続けていきます。風合が出てくると言えばその通りですが、購入してから使用してもしなくても銀色から黄色、そして赤味がかった黄色へと変色していきます。

今回の技術的なポイント

実は、こういうキャビティの深い形状のアイアンはクロムメッキ処理が非常に難しいのです。クロムメッキは湿式メッキの中で一番均一電着性に劣り、入り組んだ形状にメッキを入れるためには特殊な治具が必要となります。

アルファメックでは、精密機械部品に1/1000mm単位でメッキを行う技術力を活かし、一般的には困難とされるキャビティ内へのクロムメッキを実現しております。


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わせ